パナソニック株式会社
PBX開発部 仲 幸雄 部長インタビュー
モバビジがオフィス用の電話機としてご提供しているのは、パナソニックのIP電話機。高品質な通話をお約束するモバビジが、安心してお客様にお使いいただける電話機として選んだのが、この電話機です。
50年以上にわたってビジネス向けの電話システムを開発してきたパナソニックは、どのようにグローバルでシェアを拡げ、顧客の信頼を得てきたのでしょうか。
PBX開発部 部長 仲様にインタビューし、同社IP電話機の強みや、モバビジとの連携について、また、今後の展開までをもお聞きしました。
パナソニックさんの電話機をIP電話機に移行していくにあたっては、どのような点を意識されましたか。
ビジネスで使うとき、相手が何を言っているかわからないとか、相手の声にノイズが入るとか、それらをなくす事が大事になってきます。このため音声品質にはかなり力を入れてきていますし、ノウハウも持っています。
これまでに培われた音声品質へのこだわりは、IP電話にもうまく継承されていると思います。音声のクオリティは他社さんと比較して、数あるIP電話機の中でも我々はかなり高いと自負しています。
音声品質はモバビジでも特にこだわっているところで、相乗効果がありますね。それに加え、パナソニックさんの製品は安いのに壊れないという印象があります。
堅牢性、つまり壊れづらさには自信がありますね。次に買うときもパナソニックだったら壊れないという安心、一度使うと離れられないというお客様は結構いらっしゃると思います。
パナソニックの品質基準というのはグローバルに見ても絶対的に高いレベルだと思っていて、それは今のIP電話にも継承できています。こんなもの必要なの? というくらいの試験基準を設けてチェックしています。
なかなか壊れない反面、新しい製品に移行してくれないという問題はありますが(笑)
モバビジでは現在KX-HDV230NとKX-HDV130Nの2機種をユーザーに提供しています。このHDVシリーズについて詳しく教えてください。
HDVシリーズの音声コーデックには、G.722というワイドバンド技術と、一般的な電話回線で使用されるG.711を搭載しています。音声の質を測る指標として帯域がありますが、昔の黒電話は4kHz(キロヘルツ)しか出なかったものが、IP電話では8kHzまで出ます。ただ、この8kHzを活かすためには、スピーカーやマイクといった音響設計がうまくできていないといけません。
例えば電話機の裏、ある程度の容積をあえて確保しています。ここにはスピーカーが入っているのですが、求める音質を実現するためには容積としてはどのくらい必要でというノウハウが詰まっています。容積を確保するためにデザイン的にも邪魔にならないようにしつつ、あえて出っ張らせ音質を確保しています。
裏側内部にも、音声品質向上のしくみが詰まっている
またKX-HDV230Nにおいては、従来宛先の記入に使っていた紙ラベルが、液晶画面に表示される電子ラベルになっています。
表示される文字が大きいのもポイントですよね。たとえ老眼でも比較的認識しやすい。お客さんが部署名を変えたとしても、データだと一気に変えられるという便利さもあります。
ただ、そこまでの電子ラベルを必要としない場合は、KX-HDV130Nを選ばれるなど、使用範囲に合わせて選んでいただければと思います。
左はKX-HDV230N、右はKX-HDV130N
モバビジとパナソニックのIP電話機。この組み合わせについてはどう思われますか?
まさに合っていると思うんですよね。音声はリアルタイム性がないとコミュニケーションが成立しない。基本遅延があるとだめで、200ミリ秒の遅延があると相手に違和感を与え、100ミリ秒以下の遅延にしないといけない。そこをモバビジさんはNTTのNGNを使って上手に実現されている。
そして私たちパナソニックは、音声の部分をよりクリアに明瞭にノイズなく伝える。遅延の少なさと音声品質の高さ、音声コミュニケーションの二大要素が、うまくマッチしているわけです。そういう点で、パナソニックのIP電話機とモバビジはベストマッチだと言えるでしょう。
ありがとうございます。最後に、モバビジに今後期待されることはありますか?
NGN網を利用するという強みを生かして、これからも国内で実績を出していただいて、ぜひ海外でもビジネスパートナーとして一緒に取り組めたらなと、漠然とですが考えています。
お忙しい中お時間をいただき、貴重なお話をお伺いさせていただきましてありがとうございます。これからもよろしくお願いいたします。